桑原深雪さん
自分自身への理解を深め、
”広い心で子どもを受け止める”母親に
コーチングを受けようと思ったきっかけ
”もしや毒親!?”子どもの意見を尊重していない自分に気づく
コーチングを受けたのは「もしかして自分は”毒親”なのでは」と気づいたことがきっかけです。私には小学校高学年の娘がいますが、気づけば勉強だけでなく、習い事、服装、持ち物、友達に至るまで私の意見を押し付けていました。
娘は数年前からフィギュアスケートを習っており、今年は学習塾のカリキュラムもハードになってきました。私は当然のように両立を求めていましたが、新型コロナウイルスの影響でフィギュアの練習がままならなくなった時、娘から「本当はフィギュアスケートはやりたくなかった」と告げられました。
その時、こんなに子どもは嫌だと感じていたのに、どうしてその意見を尊重してあげられなかったのかと悔やみました。辞めることを決めてからも葛藤し、同時にかなり落ち込みました。
その時、以前からFacebookを通じて友達になっていたまえさんの前向きな投稿を目にしました。そして、自分には「自己肯定感」が足りないのではと感じるように。もしかして自分は、自身の「自己肯定感の低さ」を子どもの成功によって達成しようとしているのではないか…とも考え始めました。そこで、「自分の自己肯定感をアップさせれば、そこから解放されるのでは」という思いからコーチングの受講を決意。
松山にもコーチはたくさんいらっしゃいますが、まえさんのお顔を見て「まえさんのコーチングは、スパイスが効いていそう!」と感じ、お願いすることを決めました(笑)
具体的なコーチングの内容
自分自身の課題を過去から深掘りし、自身についての理解を深める
コーチングは、月に1回、3ヶ月間実施して頂きました。まえさんのコーチングは、過去を深掘りして課題の原因を探るスタイルで、多くの気づきを得られました。
そもそも私は両親と確執があり、「毒親」であった母とは絶縁状態でした。
コーチングでは、まずそこにフォーカスしました。自分自身が親からよく言われた言葉や、その確執の要因ついて掘り起こしました。母は昔から、私をコントロールしようとしており、それに反発していた私は「母のようにはなるまい」と思って生きてきました。しかし、振り返って見ると、自分も娘をコントロールしようとしていたことに気づき、愕然としました。また、母が私をコントロールしようとした時、その価値観の違いからぶつかり合っていましたが、私と娘も「価値観の違う人間同士」なのだという事にも気づかされました。
さまざまな気づきを繰り返すうち、母は、貧しい中でも「金銭的な援助」は十分にしてくれていたことを思い出しました。もしかして、母が子育ての中で重要視していたのは「金銭面」であり、母としての愛情の注ぎ方について、私との価値観が違っていただけなのかも知れない、と考えるに至りました。
もう一つ、自分自身について分かったことがあります。私は子どもの頃、親に悩みを打ち明けても「うるさい!」と取り合ってもらえず、相談ができない環境でした。そのため、次第に問題を自分自身の中で片付けるように。そうして、「強さ」は身につけたけれど、精神面における成長ができなかったのではないかと思います。根本的な考え方が幼く、世間を知らないのです。自分に欠けているピースを見つけた気がしました。
コーチングを受けた後の変化
過去や自分自身への大きな気づきを得ることで、母としての意識を改善
コーチングを終え、確執のあった母親についても、一部認められるようになりました。また、子どもについても「自分の思い通りにはならない」ことを十分に理解し、その意思を尊重することを意識できるようになりました。
先ほども触れたように、自分と母親は正反対の性格で、母のようにはなるまいと反面教師として見ていたものの、「子どもをコントロールしよう」としている部分は同じであった事に気づきショックを受けました。しかし、それによって私が感じていた”心の寂しさ”を子どもが感じる可能性もあるということが分かり、これまでのやり方が間違っていたことを理解できました。
今は、塾や習い事の成果について、本人以上に期待したり落胆したりする事は、「親の役目ではない」と考え、少しずつ意識を改善することができています。
そして、私自身の時間の楽しみ方についても、考える機会をいただきました。私はもともと多趣味ではありますが、仕事や子育てに追われ、その時間が取れない日々を過ごしていました。「週末の買い物や、料理が趣味になっています…」とまえさんにお話すると「趣味なら、食材に多少お金をかけてもいいよね!」とアドバイス頂き、目から鱗!それから、料理を綺麗に飾りつけしたり、お気に入りの食器に盛り付けるなど、料理を「趣味」として楽しむ事ができています。そうする事で、自分の気持ちにも少し、余裕が生まれている気がしています。
今後の展望・目指していること
新たな母親像をしっかり持ち、自分の足で歩く
「四季の歌」に「根雪をとかす大地のような僕の母親」という歌詞があります。そんな母親になりたい、と思っていましたが、今回のコーチングでこのような母親を自分自身が必要としていた事に気づかされました。
これからは、子どもがくじけた時に、優しく励ます、そっと支えるなど、広い心で子どもを受け止める母親でありたいと思っています。この母親像は、自分の中にしっかりとあります。自分の人生の最期に後悔のないよう、このテーマを忘れずに生きていければと考えています。
予定していた3ヶ月間のコーチングの最終回に、まえさんからは「急成長すると、そのぶん、反動(リバウンド現象)が大きいかもしれない」との言葉を受け、コーチングの継続を検討しましたが、一旦自分自身の中で区切りをつけ、自分の足でしばらく歩いてみようと思っています。
まえさんはとても引き出しの多い方で、お話しているとたくさんの気づきをもらえます。今後は、子どものコーチングの先生も依頼しようかな…と考えているところです。